過ぎ行く日々

もう師走も半ばになり、今年もあとわずか。
受付に座るとちょうど目の高さに見える歩道の上、降りそそぐように落ちゆく木の葉が風に舞う乾いた音。
その先の遊歩道にびっしりと落ちていたシイの実も今はまばら。
勤務時間前に早く来てたくさん拾ったシイの実を、家で水にくぐらせて干してきたからと、いつも明るくまじめな警備員さんKちゃんが分けてくれたのはほんのこの前だったような…。彼女の心遣いをうれしく思いながら、大喜びの娘とフライパンで煎ったシイの実はなんとも香ばしい秋の味だった。
短かった秋…。
寒い朝、「はや正月が来るぞ。…いよいよ(土佐弁:本当に)早い。」としみじみつぶやく館長。
思えば歳を重ねるごとに、月日は加速度を上げて飛ぶように過ぎていく。
展示室の龍馬の写真を目にすれば、彼の33年の生涯もまるで駆け抜けるようであったろうと思いを馳せずにはいられない。
その短い33年間、命を賭けても成し遂げたい熱い思い、心揺さぶられるできごと、すばらしい人々との出会いと交流…、あんなにも多くの手紙に書き残せるほど人に伝えたいことがあった龍馬の人生は、本当に豊かなものだったのだと思える。
信念を持って何かを成す達成感は容易に得られるものではない。
それでも様々なものを自分なりに感じながら、
心豊かに生きていきたい。
美しいものを目にする感動、人の温かな心、大切な人達とのつながり、その中で何気なく交わす会話、笑顔、さりげない優しさ、思いやり…。
足早に過ぎ行く日々だからこそほんのひとときの小さな幸福感も大事にしたい。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.ryoma-kinenkan.jp/_mt/mt-tb.cgi/494

コメントする