2014年1月アーカイブ

嘉助の覚悟

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今年度最後の企画展「天誅組の変150年展」が始まりました。

 

今回展示できなかった史料で、どうしてもご紹介したいものが1点あります。
天誅組に参加し、捕らえられ刑死した安岡嘉助に関するものです。

 

嘉助は文久2年4月、大石団蔵・那須信吾とともに参政の吉田東洋を暗殺し、逃亡して京坂方面に潜伏します。翌年、嘉助と那須信吾は天誅組に加わりますが、この史料は大和に出発する直前の嘉助に会った兄・覚之助が、その様子を土佐にいる父・文助に知らせた手紙です。

 

覚之助は、何事かを起こそうとしている動きがあることを知り、それに加わろうとしている弟に、どのようなもくろみか知らないが成功は難しいといさめます。
嘉助はこのように答えます(あえて原文を引用します)。

 

「早や衆に盟し候ことニテ、いまさら論弁致し候ひテも武士の意地も立ちかね、且、彼等すでニ死すべき処ヲ[虫損]久しく潜伏、よほど鬱屈の趣きニつき、たとひ賊名ヲ取り候とも、もはや約したる事なれば是非もなし。」『中岡慎太郎全集』P365

(皆に約束したことだから、いまさら議論するのは武士の意地が立たない。彼らも既に死すべきところを潜伏し、鬱屈しているので、たとえ賊名を着せられても加わるつもりだ。もはや約束したことだから仕方ない。)

 

嘉助の決意を知り、覚之助も「こうなれば死に所を得させたい。苦心して説得したけれど、これ以上は無益だ。どうか嘉助のことはあきらめてくれ」と、父に書き送っています。

 

この史料を読んで驚いたのは、嘉助は勝算が低いと知りながら天誅組に参加したということです。「是非もなし」という表現に、嘉助の心情がよく表れています。おそらく藩の重役を暗殺して逃げたときから、嘉助は自分自身の命を長らえない覚悟をしていたのでしょう。それを理解して見送った兄・覚之助の心情は、どのようなものだったでしょうか。

 

手紙の続く部分では、二人が打って変わって笑いを交えながら酒を酌み交わし、嘉助が辞世の歌を詠んだと書かれています。この辞世は『維新土佐勤王史』掲載の嘉助の辞世とは異なる歌です。

なげかじな長き別れの今日とてももと大君の御為なりせば

 

残念ながらこの史料は現在行方不明とのことで、展示品のなかにはありません。今はここでご紹介するのみですが、いつかどこかで原史料に出会えるのを期待しています。

 

吉田東洋を暗殺した三人のうち、ひとり天誅組に参加しなかった大石団蔵は、のちに薩摩藩士の養子となります。その後留学生としてイギリスに渡り、数学や機関学など最新の学問を身につけて帰国、教師となって明治の世を生きました。

団蔵の数奇な人生についても、いずれご紹介したいと思います。

 

上り藤・下り藤

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寒い日が続いています。
ある朝起きると部屋の温度が8度になっていて、思わず笑ってしまいました・・・(^_^;)
わが家は暖房を使わないので、寒さ対策は"重ね着"です。
寝るときは、あったかインナーからダウンベスト、フリースまで5枚重ね。
フードもかぶってマスクをして、湯たんぽを抱いて寝れば朝までぐっすりです。
どれかを忘れると寒くて目が覚めます。

今の時期はのど飴も必須アイテムです。
先日、気になって購入したのど飴にこんなマークが入っていました。

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「下り藤」です。

私の大好きな幕末の志士・吉村虎太郎の家紋は「上り藤」。

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これだけでテンションが上がってしまいました。

さて、当館では今月25日より「天誅組の変150年」展を開催しています。
天誅組には吉村虎太郎をはじめ19名の土佐浪士が参加していましたが、
明治まで生き延びたのはわずか1名。
~「土佐の人は薩摩の芋畑、長州のみかん畑を肥やした」とは、のちの徳富蘇峰の言ですが、
    蘇峰の言う通り、天誅組の変にはじまり土佐勤王党の弾圧、龍馬・慎太郎の暗殺に至る まで、
    多くの土佐人が新しい時代の到来を待たず命を落としました。
    このような維新史に関わる土佐の人々の事績を掘り起こすのも、
    当館の果たすべき重要な役割のひとつと考えます。
                                                           (「天誅組の変150年」展 ごあいさつより)~

今回の企画展は、ひとりの吉村虎太郎ファンとしてとても楽しみにしていました。
そして、このごあいさつを読んだとき、本当に感動して心が熱くなりました。
「天誅組の変150年」展おすすめです☆
ぜひ多くの方にご覧いただきたいと思います。
皆さまのご来館を心よりお待ちしております。

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「天誅組の変150年」展
開催期間:平成26年1月25日(土)~3月31日(月)
開館時間:9:00~17:00
入館料:一般500円(高校生以下無料)
問い合わせ:高知県立坂本龍馬記念館
        高知市浦戸城山830(088-841-0001)
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年の初めに

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2014年がスタートしました。
写真は元旦に桂浜・龍馬像前から見た"初日の出"です。
今年は雲が厚く、お日様が顔を出すまでに少し時間がかかりましたが、
海には光の道。
心が晴れ晴れとする情景でした。

2014年は明るいニュースが多い年となりますよう
心から願います。
本年も坂本龍馬記念館をよろしくお願い申し上げます。

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